社内共有NAS(リンクスステーション等)にアクセスできないとの問い合わせ、リモートで対応するも改善しないので訪問対応しました。ファイル名を指定して実行からNASの直接アドレス(例:192.168.1.45)を入力すると以下の様なエラーが返ってきました。
このインシデントはWindows 10にてping は通るが共有などにアクセスできない、Windows Update後に共有にアクセスできない事象です。
Windows 10にてエクスプローラにて\\192.168.○.○\共有名でアクセスできない場合で「フィイル名を指定して実行から」同様の操作を行っても解決しない事象です。

「安全ではないため、ファイル共有に接続できません。 この共有には古い SMB1 プロトコルが必要です。このバージョンのプロトコルは安全ではなく、システムが攻撃される可能性があります。
システムには SMB2 以降が必要です。 この問題を解決する方法の詳細については、https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=852747 を参照してください」
その他には以下のエラーが返ってきます。
指定されたネットワーク名は利用できません。
エラーを特定できません 0x80004005
システム エラー 64
指定されたサーバーは要求された操作を実行できません。
エラー 58
調べたら
「Windows 10 Fall Creators Update と Windows Server バージョン 1709 の既定では SMBv1 はインストールされません。」とのことでしたが業務に影響があるので以下の手順で対応しました。
https://support.microsoft.com/ja-jp/help/4034314/smbv1-is-not-installed-windows-10-and-windows-server-version-1709【対応】
1.NAS (リンクスステーション等)のファームウエアを最新版に更新する
2.Windows 機能の有効化または無効化の確認
コントロールパネルから「Windows 機能の有効化または無効化」を開きます。

「SMB 1.0/CIFSファイル共有のサポート」がすべてチェックが入っているか確認
※この時点で解決できる場合はNAS (リンクステーション等)はsmbv2に対応しています。
※今回の場合ここの一部にチェックが入っていませんでした。

(参考) SMB関連のコマンド ※管理者権限で実行します。
SMBのインストール状態を確認するコマンド
sc.exe qc lanmanworkstation
表示にMRxSmb10があればSMBv1はインストール有効ですがセキュリティは弱くなりランサムウエアの影響を受けやすくなります。
SMBv1を有効にするコマンド
sc.exe config lanmanworkstation depend= bowser/MRxSmb10/MRxSmb20/NSI
sc.exe config mrxsmb10 start= auto
SMBv1を無効にするコマンド
sc.exe config lanmanworkstation depend= Bowser/Mrxsmb20/NSI
sc.exe config mrxsmb10 start= disabled
今日もWindows Updateがありました。先日から毎日のように続いています。
November 30, 2017—KB4051963 (OS Build 16299.98)http://catalog.update.microsoft.com/v7/site/Search.aspx?q=KB4051963
【2018/05/24】追記
Windows 10、バージョン 1803 (Windows 10 April 2018)の適用後にも同様に発生するようです。
【2019/09/10】追記
Windows 10 の更新ごとに同様の事例が発生します。エクスプローラのネットワークから見えなくてもアクセスできれば運用に支障はありません。
コマンドで「 sc.exe qc lanmanworkstation 」にてsmbバージョンを確認します。
MRxSmb10---バージョン1
MRxSmb20---バージョン2
【2019/09/17】追記
組織のセキュリティポリシーによって非認証のゲストアクセスがブロックされているためこの共有フォルダーにアクセスできませんと表示される
パソコン側のローカルグループポリシーエディターでセキュリティを下げる設定を行うことでアクセスできるようになります。
1.キーボードの[Windows]キーと[R]キーを同時に押して[ファイル名を指定して実行]画面を起動します。
2.名前欄に「gpedit.msc」と入力して[OK]をクリックし、「グループポリシーの編集」を開きます。
3.[コンピューターの構成]→[管理用テンプレート]→[ネットワーク]→[Lanman ワークステーション]を開く
4.[安全でないゲストログオンを有効にする]をダブルクリック
5.[有効]を選び、[OK]をクリック
6.OSを再起動します。