店頭で販売されるパッケージソフトと同じ感覚でオーダーメイドソフトを導入する時に保守料について驚く顧客がいます。自社にシステム導入する決定権は社長や役員クラスになるのですが社内システム管理者は保守料について決定権者になかなか理解してもらえないことがあります。その上にシステム管理者に「君が保守できないの」などと言う経営者もいます。
例えば開発に3,000万円かかったシステムの場合の年間保守料は開発費の10%~20%が標準となります。以前ある公共団体が1円でシステム入札をしましたが、開発費などは保守料に上乗せされて回収しました。つまり5年で初期投資額の約2倍の費用がかかることを経営者に理解してもらうことが重要です。
先日システムの調子が悪いので見てくれないかとの依頼があり訪問した先では、開発先のサポートを受けないで何とか自分たちで運用していたのですがどうしようも無くなって開発元にサポート依頼をしたら、導入時にさかのぼって保守料を要求されたと言っていました。システム業界では常識なのですがなかなか理解できないと思います。パッケージソフトとは違う事をシステム管理者は常々経営者に理解してもらうような努力が必要です。
1.保守料は開発費と同額が数年でかかる
2.途中からの保守する場合は保守料は導入時に遡って発生する
3.保守をしていないとシステム変更に応じない場合がある
費用はかかりますが、システム導入前にサービスプロバイダである情報システム部はサプライヤとの間にSLA(service level agreement)をしっかり締結することが重要です。
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