今回の
ファーストサーバ(以下FSV)さんのデータ消失によりバックアップの重要性が改めて認識されました。しかし加入時に約款などを読むことなどほとんどありませんので、レンタルサーバ会社で当然バックアップしていると思い込んでしまいます。今回はそのバックアップデータも消去したと言う事件でした。
今日「「約款確認を」と内閣官房情報セキュリティセンター(NISC)は2012年7月2日、レンタルサーバー事業者であるファーストサーバのデータ消失障害に関連して、中央省庁に対して注意喚起する文書を出したことを明らかにしました。
これはいかに約款などを確認していないかを物語っています。FSVさんは「稼働率100%保証」、サイボウズASPでは「バックアップはFSVで実行」などと表現していたので尚更です。

このFSVさんのデータ消失事故以降、社内システム管理者はレンタルWEBサーバーのバックアップや設定変更で苦労しています。メールの他のサーバへの転送設定、静的なホームページなどは制作会社と相談して今回の様な事故を想定して復旧手順の確認、データベース系については一日に一回自動でローカルへバックアップするような仕組みが必要です・・・と簡単に書きましたがこれが思うようにうまくいかないのです。理由は・・・・
1.動的な更新中のファイルはバックアップできない。
2.サイボウズのように小さなファイルが多く、データ量も数十ギガとなると転送に数時間~数十時間かかる。
3.データ量が多いので途中で回線がタイムアウトなり転送がうまくいかなくなる事がある。(FTPソフト、回線状況による)
4.結局、手動で行う事になり社内システム管理者が益々寝不足になる。
そこでレンタルサーバ会社さんに、時間指定フルバックアップサービスを提供して欲しいと思います。もちろん圧縮済みですので転送時間も短縮されます。これだけクラウド環境が普及してそのシステムに依存するのであれば約款に応じてユーザー側でのバックアップが要求されます。でもそのデータで復元する確率は(攻撃、今回のような事故の発生率)は
航空機事故よりずっとずっと低いのです。
2012/07/24 追記
ファーストサーバから賠償金振込の案内がありました。サイトは復旧したので一件落着です。
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