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システム屋さんの忘備録

訪問ありがとうございます。中小企業の社内システム管理者向けWindows情報とまれに京阪神の情報も発信しています。

Wi-Fiが繋がらない・・・ 原因と解決策

Wi-Fiは、現代社会においてなくてはならないインフラとなりました。しかし、会社ではWi-Fiに関する問い合わせが依然として多く寄せられています。内容としては、「Wi-Fiが繋がらない」、「遅い」、「すぐ切れる」などが挙げられます。また、Wi-Fiの接続方法やパスワードがわからないという方も少なくありません。これらの問題の多くは、端末側の原因によるものですが、社内システム管理者は、安定したWi-Fi環境を構築する必要があります。
Wi-Fi ユーザー
1. 会社のWi-Fiが安定しないのですが・・・
20人~50人程度の規模の事務所で、128台までの同時接続に対応した機器を導入しているにもかかわらず、Wi-Fiが不安定な場合がよくあります。Wi-Fi電波は目に見えないため、電波状況を測定する必要があります。測定には、Wi-FiアナライザーWi-Fiミレルなどです、Androidスマホにインストールして電波状況を測定しソフト内のマップ機能を活用して事務所内の電波状況を把握し、Wi-Fi APを最適に設定します。

WiFiミレル

2. Wi-Fiが時々切れるのですが・・・
多くのユーザーは、Wi-Fiを有線LANのように動作するものと認識しており、DFS機能(動的周波数選択機能)によって電波が途切れたり繋がったりすることを理解していないようです。DFS機能のない5GHz帯(W52)は、電波の干渉が起こりやすく、オフィスビル内では特に混雑しています。安定性を重視する基幹システムは、有線LANを利用することをおすすめします。Wi-Fiに適した基幹システムは、電波状況の変化に耐えられるように開発されています。また、クラウドシステムへの移行も選択肢の一つです。ただし、セキュリティ面には十分注意する必要があります。


3. 会社でWi-Fi APを使用していますが設定方法を教えて下さい
法人向けWi-Fi APには、バンドステアリングと呼ばれる機能が搭載されています。これは、Wi-Fiルーターとデバイスが接続している周波数帯を、Wi-Fi APが自動的に最適な帯域に切り替えてくれる機能です。設定方法はメーカーによって異なるため、各メーカーの設定マニュアルを参照してください。

例:バッファロー WAPM-1266R の場合
 ステアリング機能を「ON」
 ステアリングポリシーを「台数平均」
 チャンネルの自動選択機能がある場合は、5GHz帯(W52、W53、W56)を利用できるように設定すると改善する場合があります。
 WAPM-1266R設定事例集

連休前に必ず実行!パソコンの電源オフで会社と個人を守る

新入社員の方が初期研修やOJTで社内システム利用を学んでいる時期に、電源切り忘れは特に注意が必要です。リモートワークの普及により、自宅に帰っても電源を入れたままにするケースが増加しています。会社によっては、働き方改革の一環として、就業時間外のパソコン使用を禁止しているところもあります。

近年、サイバー攻撃は巧妙化しており、侵入防御は非常に困難な状況です。侵入経路はメールやWebサイトが多く、パソコン上で基幹システムなどを起動したままでは、侵入者に重要なデータの所在を明示してしまうようなものです。就業時間外はパソコンの電源を切るようにしましょう。

不正アクセス2404480

【被害を防ぐために】
パソコンの電源オフおよびサーバーからサインアウト
仕事が終わったら、パソコンの電源を切り、サーバーからサインアウトすることで、不正アクセスを防ぐことができます。

ソフトウェアの終了
仕事が終わったら、開いているソフトウェアを終了することで、攻撃対象領域を減らすことができます。

Windows Updateの適用
常に最新のセキュリティパッチを適用することで、脆弱性を修正し、攻撃のリスクを軽減できます。

定期的な再起動
定期的に再起動することで、メモリ上の脆弱性を解消することができます。

Microsoft Defenderの利用
Microsoft Defenderは、無料で利用できる優秀なセキュリティ対策ソフトです。
さまざまな有償ソフトと遜色ない機能を備えており、業務にも影響を与えません。

電気料金の高騰も懸念されます。管理部門からの社内通知が望ましいでしょう。パソコン電源を入れたままでは、就業時間外の業務を会社が推奨していると指摘される恐れもあります。

Z世代の新入社員と社内システム

新年度が始まって一週間ほど経ちますが、毎年この時期になると、出社しなくなった新入社員の情報が聞こえてくることがあります。社内システム管理者としては、せっかく準備したのに残念な気持ちになります。

出社拒否

Z世代と呼ばれる14歳~28歳の方々は、SNS等で情報をリアルタイムに共有するため、行動も早いです。彼らがスムーズに業務に適応し、定着するためには、社内システム管理者による事前準備と、Z世代の特性に合わせた研修が重要です。


1. 事前準備

アカウント作成
  新入社員のアカウントを作成し、必要な権限を設定します。
  パスワード管理ルールを明確に伝えます。

PC・デバイス準備
  新入社員に使用するPCやデバイスを準備し、必要なソフトウェアをインストールします。
  セキュリティ対策を施し、安全な利用環境を整えます。

システム利用マニュアル
  分かりやすく簡潔な利用マニュアルを用意します。(動画も有効です)


2. 研修

社内システムの概要
  システムの目的、機能、構成などを説明し、利用における注意点や相談窓口を伝えます。

トラブル対応
  よくあるトラブルとその対応方法を説明し、トラブル発生時の連絡先とエスカレーションフローを明確にします。

セキュリティ研修
  パスワード管理、情報漏洩防止、マルウェア対策など、情報セキュリティに関する知識を習得させ、セキュリティ意識を高めます。


3. Z世代への配慮

スマートフォンやSNSを活用した情報共有
  Z世代はスマートフォンやSNSを使い慣れているため、研修資料や社内情報をこれらのツールで共有するのも有効です。

双方向のコミュニケーション
  一方的な説明ではなく、質疑応答やグループワークなどを取り入れ、双方向のコミュニケーションを促進します。

短時間で理解できるコンテンツ
  Z世代は集中力が短い傾向があるため、研修内容は短時間で理解できる内容にまとめ、動画や画像を活用します。


Z世代の新入社員がスムーズに業務に適応し、定着するためには、社内システム管理者による事前準備と、Z世代の特性に合わせた研修が重要です。上記のポイントを参考に、効果的な onboarding プログラムを構築しましょう。

2024年新年度がはじまりました

2024年新年度がはじまりました。オフィス街では、真新しいスーツを着たフレッシュな若者たちが目立つようになりました。今週は入社式や入学式など、新たな環境へのスタートを切る人が多い週です。一方、社内システム管理者は、新入社員のためのデバイスセットアップ、ユーザー登録、各種設定など、総務と連携して準備に追われています。新人が気持ちよく新しい環境を迎えられるよう、しっかり準備を進めています。具体的には、使用方法マニュアルの更新、ライセンスの追加・更新、勉強会の資料作成などを行っています。

2024新入社員

今期はWindows 10からWindows 11への移行時期です

それに合わせて、先日Microsoftから、システム要件を満たしているパソコンでサインイン時にWindows 11アップグレードを促すメッセージがWindows 10に追加されました。年間計画に沿って、メモリの追加やHDDのSSD化も含めて実行していきます。企業で安定してWindows 11を使用するには、メモリ16GB以上を推奨しています。

1月から3月は勝負の時期

毎年1月から3月までは、様々な選抜が行われ、合格・不合格によって人生が大きく変わる時期です。準備次第で結果が変わるのは仕事でも同じです。段取り八分、仕事二分の気持ちで、しっかりと取り組んでいきましょう。

年齢を重ねると変化への対応が難しくなります、今年は2024年問題、働き方改革、値上げ、賃上げ、今までの当たり前が通用しなくなる事を意識しましょう。

IT業界のトレンドキーワードに隠された思惑

システム関連の仕事を始めて30年以上経ちます。システム関連ではいつまで経っても学ぶことばかりで、時代に遅れないように常に努力しています。今やシステム無しに業務継続はできない状況になっています。

ファッションと同じように、流行りのワードを使うとなんとなく優越感を感じるのでしょうか。特に経営層はよく使います。社内システム管理者の中には、「上司からDXしなさいと言われましたがどうしたらいいでしょうか」と困っている方もいました。社内に「DX推進課」などを設置する会社もありましたが、今はすでに解体されています。
営業タブレット
DXはシステム業界浮揚対策として利用されたように思います。システム営業では「とにかくDXワードを使え」などと指示をして営業展開をします。金融機関のDX融資、IT補助金など様々な施策が行われていますが、景気浮揚対策の一部と捉えています。しかし現場では、従来から使用しているシステムから変更することはオペレーションの変更など生産性の低下が発生し、新システム入れ替え後に後悔するケースも少なくありません。ある業界では、システムへの過剰投資で会社が終わってしまうケースもありました。

2010年頃盛んに使われたクラウドも、落ち着いて考えたらクラウドは向き不向きのシステムがあることに気づき、次にはハイブリッドクラウド、今ではオンプレミスでもいいのでは無いかと言う時代になっています。自動車業界のEVシフトのように見えます。自社システムのクラウド化にはコストがかかる上に、セキュリティ対策、冗長化、運用保守費などを入れるとそれなりの会社規模が必要です。身の丈にあったシステムで継続して利益を出すことが大切だと思います。
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